AI導入・開発はAIのミカタにお任せください お問い合わせ

OpenAI、ChatGPTが参照した記憶・メールを一覧表示する機能を追加

OpenAI、ChatGPTが参照した記憶・メールを一覧表示する機能を追加
  • URLをコピーしました!
目次

ChatGPTは何を参照して答えていたか

週7億人が利用するChatGPTには以前から「メモリ機能」——つまり、ユーザーの情報を覚えて次の会話に活かす仕組みがある。名前を呼んでくれたり、「前に話していたあの件」と文脈を引き継いでくれたりするのは、過去のチャット履歴や、ユーザーが保存したメモをAIが裏で参照しているからだ。

ただし、「どの情報を見て、その回答を出したのか」は、これまでユーザーには一切表示されていなかった。AIが何を根拠に答えたのかが分からない——いわば、カンニングペーパーの中身が見えない状態で会話が成立していた。今回のアップデートで、その「カンニングペーパー」が初めてユーザーの目の前に開示されるようになった。

今回表示されるようになった情報

回答の下部に「Sources」アイコンが現れる。タップすると、AIがその回答を作るために何を参照したかが一覧で表示される仕組みだ。

5種類のソースが一目でわかる

表示されるのは最大5種類だ。

  • 保存済みメモリ:「覚えておいて」と明示的に指示した情報
  • 過去のチャット履歴:以前の会話からAIが自動で取得した情報
  • カスタム指示:「いつも短く答えて」などの設定
  • Gmailのメール
  • アップロードファイル:ライブラリに保存した書類

メモリには2層ある——自分で「記憶して」と頼んだものと、AIが会話から自動で取得したもの。どちらも今回から確認できるようになった。

GmailはPlus以上が対象

GmailとアップロードファイルのAI参照履歴が見られるのは、ChatGPT Plus(月額20ドル)以上のユーザーのみだ。ただし、無料プランでも、保存済みメモリ・チャット履歴・カスタム指示の3種類は確認できる。無料で使っている人も、自分の情報がどう使われているかを初めて確認できるようになった。

見えるだけでは終わらない。表示された各ソースには「関連あり」「関連なし」のマークを付けられる。間違っていると思うものはその場でタップして削除もできる。削除しなくても、会話の中で「その情報は違う」と伝えるだけでいい——実際、誤りを指摘した会話では不正確な回答が37.3%減少したというデータがある。次回以降、AIはその指摘を踏まえて回答するようになる。

一点、落とし穴がある。チャット履歴を削除しても、そこからAIが抽出して保存した「メモリ」は別に残り続ける。会話を消しても、AIが覚えていた情報はそのままだ。完全に削除するには、設定画面の「Personalization」メニューから手動で操作する必要がある。

まだ限界はある

とはいえ、まだ始まったばかりだ。

メモリには保存できる量に上限があり、超過すると古い記憶から自動的に削除されていく仕様だ。また、ChatGPTで蓄積したメモリをClaudeやGeminiといった他のAIに持ち出す方法は、現時点では存在しない。使い続けるほど「このAIが自分を一番わかっている」状態になる設計は、裏を返せば乗り換えにくくなるということでもある。

OpenAI自身も、「回答を形成したすべての要因を表示できているわけではない」と認めている。今回開示されたのは透明性への第一歩であり、今後数ヶ月でさらなるアップデートを予定しているという。

メモリを使いたくないときは

プライバシーが気になる場合や、仕事とプライベートを分けたいときは、「一時的なチャット(Temporary Chat)」モードが使える。このモードでは会話内容がメモリに記録されず、履歴にも残らない。設定からいつでも切り替え可能だ。

いつから、誰が使えるか

この機能はChatGPT Plusユーザーを中心に段階的な展開が始まった。対応するのはGPT-4o(現在の標準モデル)だ。無料プランへの全面展開については、現時点でOpenAIは具体的な時期を明示していない。すべてのユーザーに届くまでにはまだ時間がかかる見通しだ。

まず確認しておきたいのは一つだ——自分のChatGPTが何を覚えているか、設定画面の「Personalization」を開いてみることから始められる。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次