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【理系向け完全ガイド】パワポ以外でスライドを作ろう!

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「ゼミスライドに数式を入れるたびにパワポと格闘するの、もう疲れた」——そんなあなたのための記事です。Marp × VSCodeを中心に、Markdownベースのスライド作成を今日から始められる手順と、用途別のツール選びまで一気に解説します。

目次

パワポが向かない場面とは

結論から言います。数式・コードを多用する研究発表で、パワポは効率が悪すぎます。

数式・コードの扱いにくさ

パワポで数式を入れるには「数式エディタ」を開いて、マウスでポチポチ記号を選ぶ必要があります。LaTeXに慣れた人間にとっては拷問です。frac{partial L}{partial theta} と打てば一瞬で出る世界を知っていると、もう戻れません。コードブロックも同様で、パワポにソースコードを貼ると等幅フォントの設定やインデント崩れと戦うハメになります。

数式環境で差が出る場面

LaTeX記法($E=mc^2$)が使えるツールなら、数式入力は数秒で完了します。パワポの数式エディタに費やす時間を、研究の中身に使いましょう。

Gitで管理できない問題

もう一つ、地味に致命的なのがバージョン管理。.pptxはバイナリファイルなので、Gitで差分を追えません。「v2_最終_本当の最終.pptx」というファイル名に心当たりがある人、正直に手を挙げてください。Markdownベースならテキストファイルなので git diff で変更箇所が一目瞭然です。研究室のリポジトリにスライドも論文も一元管理できる——これだけで乗り換える価値があります。

[図解] パワポ(バイナリ・差分不可)とMarkdown(テキスト・git diff可能)のバージョン管理フローを左右で対比する図。左側は「v1.pptx → v2_修正.pptx → v2_最終.pptx」、右側は「git commit → git diff → 差分表示」

Marp × VSCodeで作る方法

MarpはMarkdownをスライドに変換するツールで、VSCodeの拡張機能として使えます。環境構築は5分で終わります。

STEP
拡張機能のインストール

VSCodeの拡張機能タブ(Ctrl+Shift+X)を開き、「Marp for VS Code」で検索してインストールをクリック。これだけで完了です。拡張機能一つ入れるだけでプレビューがスライド表示に変わります。

STEP
基本的なMarkdown記法を確認する

普段Markdownを書いている人なら新しく覚えることはほぼゼロです。# が見出し、- が箇条書き、**太字** で強調。LaTeX記法も $E=mc^2$ でインライン数式、$$ で別行立て数式がそのまま使えます。

STEP
スライド区切りを書く

ファイル冒頭に以下のフロントマターを書き、スライド間は ---(水平線)で区切ります。

---
marp: true
---
# 1枚目のタイトル
---
# 2枚目の内容

これだけで2枚のスライドが生成されます。筆者は最初「嘘でしょ?」と思いました。

[スクリーンショット] VSCode上でMarpのMarkdownファイルを編集中の画面。左半分にMarkdownソース、右半分にスライドプレビューが表示されている状態

ツール別の特徴と選び方

MarkdownスライドツールはMarpだけではありません。用途によって最適解が変わるので、比較表で整理します。

スクロールできます
ツール数式対応Git管理学習コスト共同編集出力形式
MarpKaTeX低(Markdown)Git経由PDF/PPTX/HTML
SlidevKaTeX中(Vue知識あると◎)PDF/SPA
reveal.jsMathJax中〜高HTML/PDF
Beamer(LaTeX)高(LaTeX必須)OverleafPDF
Google SlidesPPTX/PDF
各ツールのスペック比較

ぶっちゃけ、一人で研究発表するならMarp一択です。セットアップが最速で、Markdown + LaTeX数式の組み合わせに最も特化しています(Marp公式サイト)。

Slidev・reveal.jsを選ぶ場面

SlidevはVue.jsをベースにしており、スライド内でインタラクティブなデモ(グラフのアニメーションやコードのライブ実行)を組み込みたい場合に真価を発揮します。Vueの知識があれば学習コストは低く、発表中に動くコンポーネントを見せたいエンジニア・研究者に特におすすめです。

reveal.jsはHTMLとCSSを直接書ける自由度が魅力です。スライドを完全にWebページとして公開したい場合や、細かいレイアウト調整が必要な場面に向いています。ただし学習コストは中〜高なので、Marpで物足りなくなってから検討するのがよいでしょう。

共同編集が必要なら

グループ発表やチームでスライドを同時編集したい場合は、正直Google Slidesが楽です。数式が少ない発表ならそちらを選んでください。数式が必要かつ共同編集もしたいなら、OverleafでBeamerを使うのが現実的な落としどころです。

Marpの実用テクニック

数式・コードブロックの書き方

理系スライドで頻出する記法をおさえておきましょう。

  • インライン数式: $nabla cdot mathbf{E} = frac{rho}{epsilon_0}$
  • 別行立て数式: $$ で囲む
  • コードブロック: バッククォート3つで囲み、言語名を指定(```python など)
KaTeXで動かないコマンドに注意

MarpはKaTeXベースのため、LaTeXの主要コマンドはほぼ通りますが、operatorname{} の一部の使い方や、aligned 環境内での番号付き数式(tag{} との併用等)が意図通りに動かないケースがあります。論文で多用するコマンドは事前にプレビューで動作確認しておきましょう。

テーマのカスタマイズ

デフォルトテーマ(default / gaia / uncover)で十分使えますが、CSSファイルを自作すればフォント・配色を自由に変更できます。フロントマターに theme: my_theme と指定するだけ。研究室で統一テーマを作ってGitで共有すると、全員のスライドに一貫性が出ます。

PDFエクスポートと提出対応

提出がPDF指定なら、VSCode上で Marp: Export Slide Deck → PDF を選ぶだけで完了します(Marp GitHub)。コマンドラインやCI環境で自動生成したい場合は npx @marp-team/marp-cli(marp-cli)を使うと、スクリプトからワンコマンドでPDFが出力できて便利です。

PPTX出力はレイアウト崩れに注意

PPTX形式での出力も可能ですが、カスタムレイアウトやフォントが崩れるケースが報告されています(Marp GitHubの既知Issues参照)。「パワポで提出せよ」と指示された場合は、まず提出規則を事前に確認してください。PDF提出が認められるなら、PDF出力後に内容を確認してから提出するのが確実です。どうしてもPPTX必須の場合は、出力後にレイアウトを目視チェックする手間を見込んでおきましょう。

あなたの用途はどれ?

今日VSCodeにMarp拡張を入れて、次の輪講スライドをMarkdownで書いてみてください。一度体験すれば、パワポの数式エディタには二度と戻れなくなります。

一人で研究発表・輪講をするなら?

Marp × VSCode。セットアップが最速・数式完全対応・Gitで版管理まで完結するため、迷う理由がありません。

グループ発表で数式が少ないなら?

Google Slides。リアルタイム共同編集が最も楽で、非エンジニアのメンバーも迷わず使えます。

グループ発表で数式が多い場合は?

Overleaf × Beamer。クラウド上でLaTeX共同編集ができ、数式品質を落とさずチーム作業が可能です。

インタラクティブなデモを発表中に動かしたい場合は?

Slidev。Vueコンポーネントをスライドに埋め込めるため、グラフのアニメーションやコードのライブ実行を見せたいエンジニア発表に最適です。

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