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OpenAI、AIによるPC直接操作機能をWindows向けに提供開始

OpenAI、AIによるPC直接操作機能をWindows向けに提供開始
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ChatGPTを作ったOpenAIが、AIにWindowsパソコンを直接操作させる機能を正式に開放した。指示を出すと、AIが自ら画面を見てマウスを動かし作業を代わりにこなす——そんな仕組みが、いよいよWindowsユーザーの手に届く。

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AIによるPC操作機能、Windowsに登場

2026年5月29日、OpenAIは作業支援ツール「Codex(コーデックス)」の最新版(v26.527)を公開した。Codexとは、ChatGPTを作ったOpenAIが提供するAI作業代行ツールのこと。今回の更新で、これまでMac向けが先行していたパソコン自律操作機能が、Windowsでも正式に使えるようになった。

すでに毎週400万人以上がCodexを利用しており、もともとプログラマー向けだったツールが、一般業務での活用へと広がりを見せている。

どうやって使い始めるか

Windows向けのCodexエージェントを使うには、OpenAIが提供するChatGPTのデスクトップアプリをWindowsパソコンにインストールするだけでいい。アプリを起動してサインインすれば、AIがそのパソコンを操作できる状態になる。スマートフォンのChatGPTアプリ(iOS・Android対応)からも同じアカウントでアクセスでき、外出先から自宅やオフィスのパソコンに作業を指示できる。

ただし利用には「ChatGPT Pro」または「Business」以上のプランへの加入が必要だ。月額100〜200ドル(約1万5千〜3万円)が目安となり、今すぐ誰でも気軽に試せる価格帯ではない。

AIが画面を見てマウスを動かす

目で見て手を動かす仕組み

Codexがパソコンを操作する手順は、人間と同じだ。まず画面のスクリーンショット(画面を丸ごと撮影した静止画)を撮って現在の状態を認識し、マウスをクリックしたりキーボードで文字を打ったりして作業を進める。今回のCodexには最新AIモデル「GPT-5.4」が使われており、画面の読み取り精度が引き上げられている。

ただし、成功率はまだ約4割だ。コンピュータ操作の難しさを測るベンチマーク「OSWorld(オーエスワールド)」では38.1%のタスクを達成——以前の22.0%から改善してはいるが、10回中6回は失敗する計算になる。「なんでもこなせる万能秘書」というより、「覚えたての新人」くらいの期待値が実態に近い。

「ゴールを伝えるだけ」で動くモード

今回のバージョンで追加された「Goal Mode(ゴール・モード)」は、AIへの指示の出し方を変える機能だ。これまでは「このファイルを開いて、〇〇を入力して、保存して……」と手順を細かく伝える必要があった。Goal Modeでは「この月次レポートを要約して担当者に送っておいて」という最終目的だけを伝えればいい。途中の手順はAIが自分で考えて実行する。Computer Use(パソコン操作機能)の土台の上に、より高い自律性を重ねた機能として位置づけられている。

古いソフトも対象になる

決まった手順しか動けない従来の自動化ツールと異なり、Codexは画面を見て判断するため、ソフトの種類を問わない。ExcelやOutlookのような日常ツールはもちろん、専用の連携機能(API)が用意されていない社内の勤怠システムや古い業務ソフトも操作対象になる。また、複数の作業をバックグラウンドで同時並行できる。

この機能の本当の意味は、パソコンの前にいる必要がなくなることだ。スマートフォンのChatGPTアプリから、オフィスのWindowsパソコンに作業を指示できる。「この資料をまとめておいて」と外出先から送れば、AIが代わりに作業を進め、終わったら通知が届く。進み具合はスマホのアプリでリアルタイムに確認でき、電車の中でもカフェにいても、AIはパソコン画面を見ながら作業を続けている。ノートパソコンを半開きのまま抱えて移動する、といった手間はなくなる。

今できることと、まだできないこと

便利そうに聞こえるが、現時点では制約も多い。成功率38.1%という数字が示す通り、AIに全部任せられるわけではない。システムの根幹に関わるターミナル操作や管理者権限が必要な処理、Codex自体の設定変更は人間が直接行う必要がある。操作対象のアプリが画面上に表示されていることも条件で、Windowsでのバックグラウンド動作はまだ限定的だ。EU・英国・スイスでは規制審査中のため、現時点では利用できない。

同じ週、MicrosoftもAIによるパソコン画面操作機能を「Copilot Studio(コパイロット・スタジオ)」で一般提供した(5月26日)。大手2社が同時期に同じ方向へ踏み出した事実は、この動きが一時的な流行でないことを示している。

現時点での到達点

AIがパソコンを操作する仕組みは、一部企業の実験から、業務の標準へと移行し始めている段階だ。成功率はまだ4割——その数字が示す通り、「全部任せられる」には程遠い。ただ、外出先のスマホから作業指示を出し、戻ったら結果を確認する、という働き方が現実の選択肢になったことは確かだ。

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