OpenAIがCodexに「Pets」機能を追加
2026年5月2日、OpenAIは自社のAIツール「Codex」のデスクトップアプリに「Pets」と呼ばれる機能を追加した。Codexとは、人間の代わりにプログラムを書いてくれるAIのことだ。コードの修正や機能追加といった作業を、AIが自律的にこなしてくれる——ただし、それには数分から数十分かかることもある。
ここに問題があった。AIが裏側で黙々と作業している間、使っている人間には何も見えない。「止まってしまったのか」「エラーが出ているのか」「もう少し待てばいいのか」——その不安が、Petsが生まれた出発点だ。
Petsは、AIの作業状態を小さなキャラクターのアニメーションで伝える。作業中、待機中、確認待ちの3つの状態を、キャラクターの動きで教えてくれる。状態が「見える」ことに、実用的な意味がある。
この機能追加は、数字にも表れた。リリースから7日間でCodexにおける収益が2倍になったと、OpenAIは明らかにしている。
キャラクターが「今」を教えてくれる
3つの状態をアニメーションで表現
Petsの仕組みはシンプルだ。デスクトップアプリの画面の端に小さなキャラクターが浮かんでいる——スマートフォンの通知バッジのように、他のアプリの上からでも消えない。このキャラクターが、3つの状態を体の動きで知らせる。
「作業中」なら忙しそうに動き回る。「待機中」なら静かにくつろぐ。「確認待ち」なら、何かを訴えるようなアクションをとる。AIが今どのフェーズにいるか、文字を読まなくても、一目でわかる。
ただの飾りじゃない——吹き出しから進捗確認
キャラクターの吹き出しをクリックすると、今AIが何をしているかが言葉で表示される。「テストを実行中」「このファイルを編集中」といった具体的な作業内容だ。
これが意味するのは、Codexを動かしたまま別の作業をしていても構わない、ということだ。ブラウザや別のドキュメントを開いている間も、画面の隅のキャラクターをチラッと確認するだけでいい。
AIの処理を待つ時間は、これまで「止まったのか動いているのか分からない時間」だった。Petsはそこに「見える化」をもたらした——ペットというなじみやすい形を借りて。
8種のキャラクターと自分だけのペット
アヒルや炎など個性豊かな8種
デフォルトで選べるのは8種類のキャラクターだ。アヒル、炎、蛇——どれもプログラマーなら「ああ、あれか」と笑えるものが揃っている。なかでも目を引くのが「BSoD怪獣」。Windowsのクラッシュ時に表示される青いエラー画面をモチーフにした怪獣が、画面の隅でのんびり動き回っている。
なお、Pets機能はCodexの有料プランが対象。Web版や無料プランでの提供については、OpenAIから現時点で案内されていない。EU・英国・スイスでは、データ規制の影響で利用できない。
言葉や写真からカスタムペットを生成
面白いのは、デフォルトの8種だけで終わらない点だ。/hatchコマンドを使えば、自分だけのオリジナルペットを作れる。自分の飼っている猫や犬の写真を読み込ませて「うちのペット」を再現することも、AIに「自分らしいキャラクターを作って」と頼むことも可能だ。
この機能が公開されると、X(旧Twitter)上のコミュニティが動いた。かつてMicrosoftのオフィスソフトに搭載されていた案内キャラクター「Clippy」を再現したペットや、OpenAIのCEO・Sam Altmanのドット絵ペットが、数時間で共有された。企業が仕掛けたわけではない。ユーザーが面白がって、勝手に作り、広めた。
OpenAIはこの熱量に乗っかる形でコンテストを開催。優秀作に選ばれた上位10名には、ChatGPT Pro(月額200ドル)が30日分贈られる。応募方法や締め切りの詳細はOpenAIの公式サイトで案内されている。

