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AIで熊の出没を即通知、SORESTが映像検知システムを出荷開始

AIで熊の出没を即通知、SORESTが映像検知システムを出荷開始
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熊の出没件数が過去最多を更新し、人力での見回りが限界を迎えるなか、既存の監視カメラに接続するだけで熊を24時間自動検知するAIシステムが6月22日から出荷される。

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映像AIで熊を自動検知、6月22日出荷

SORESTは2026年6月22日、映像AI熊検知システム「MIRAI-X KUMA」の出荷を開始すると発表した。カメラ映像をAIが常時解析し、熊を検知した瞬間に通知が届く仕組みだ。導入費用は非公開で、詳細はSORESTへの問い合わせが必要だ。

日本の熊データで学習

このシステムが学習に使ったのは、日本国内のツキノワグマとヒグマの映像データだ。特定の目的を絞らずに幅広い用途向けに作られた汎用的なAIとは異なり、日本固有の熊を見分けられるよう専用に調整されている。積雪下でも夜間でも動作する。

既存カメラをそのまま活用できる

河川監視や交通管理のために自治体がすでに設置しているカメラに、そのまま接続できる。新たに機材を購入する必要はない。

熊被害は過去最多、人力対策の限界が背景

2025年度、全国の熊の出没件数は5万801件に達した。前年度のおよそ2.5倍で、統計を取り始めた1980年度以降で過去最多だ。同年度の上半期(4〜9月)だけで、死者13人・負傷者238人の人的被害が出ており、人身事故の規模でも記録を更新している。もはや山の中だけの話ではない。

背景には、熊の生息域の拡大がある。過去40年間で分布域は約2倍に広がっており、かつては熊が下りてこなかった農地や住宅地にも姿を現すようになった。人の活動が山間部に及ばなくなり、エサ場となる里山の荒廃が進んだことも一因とされている。出没が増えているのは、一時的な異常ではなく長期的な変化だ。

見回りを担う猟友会は、この変化についていくのが難しい状況にある。会員の多くは70代を超えており、出動1回の報酬はおよそ1500円にとどまる。深夜に出没情報が届いても、すぐに動ける人間が常にいるわけではない。人が24時間見張り続けることは、現実として成り立ちにくくなっている。

検知後はランプ・放送・スマホで即通知

熊を検知した瞬間、パトライトが灯り、管理者のスマートフォンにSNSとメールで通知が届く。自治体の広報無線や学校の放送設備とも連動でき、地区全体へ警報を一斉に伝えることも可能だ。「見つける」と「知らせる」が同時に完結する。

工場・学校・農地など幅広く対応

工場の敷地、通学路を映すカメラ、農地の入り口——場所を問わず接続できる。SORESTによれば、すでに複数の導入プロジェクトが進行中だという。

誤検知を減らす二重確認の仕組み

映像から熊を検出するAIに加え、別のAIが結果をもう一度確認する仕組みを取り入れており、警報の空振りを抑える。

熊対策AI、業界全体で社会実装が加速

ドコモが基地局で監視網を構築

NTTドコモビジネスは2026年4月、携帯電話基地局にAIカメラを設置し、熊の出没を自治体へ通知する「熊対策ソリューション」の提供を開始した。日本各地に立ち並ぶ通信塔を、そのまま監視網として転用するという発想だ。対象地域や接続基地局数の詳細は現時点で公表されていないが、新たな設備を一から建てることなく、人の目が届きにくかった山沿いの農地や集落周辺のカバーを目指している。

青森県弘前市のリンゴ農家では、AI検知の導入後に見回り負担が約9割減った。

飛騨市では自動スプレー撃退も

岐阜県飛騨市では、Intelligence Designが「検知から撃退」までを一つのシステムとして自動化する実証を進めている。AIが熊を映像で捉えた瞬間、スプレーが自動で噴射される。人間が現場に向かう前に機械が動く——「検知して通知する」だけでなく、「そのまま追い払う」領域への踏み込みだ。

環境省は2026年4月、熊を「指定管理鳥獣」に指定した。国が対策を重点的に支援する対象として正式に位置づけ、2026年度の予算として約37億円を投じる。通信大手が既存インフラを使い、国が予算をつけてバックアップする——熊対策のAI化は今、複数の主体が同時に動き始めた段階にある。

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